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「わたしたちが孤児だったころ」カズオイシグロ

カズオさん(慣れ慣れしい 笑)の小説って、事細かい回想が多いから、入り込むのに若干時間がかかり、多少はじめは読みにくいんだけど、その世界に入り込んだら面白いの!

しかも、これはイギリス中国間のアヘン貿易(ってこれを読むまでアヘン貿易なんて覚えてなくて、段々そういえば歴史の教科書に書いてあったかな?って記憶程度だったんだけど)、南京大虐殺、世界大戦の時代に生きる探偵(イギリス人、上海育ち)の物語なんだけど、
「カズオさん、この時代に生きていたんですか?」って言いたくなるくらい(笑)詳細が描かれていて、脱帽なのです。まあ、私は事実をしらないから、万が一事実に反することが書かれていても気づかないのだけれど。
ほかの作品でも彼の頭の中にだけある世界を書いているのに、あたかも現実のもののようにリアルに描かれていたりして、この人の想像力ってすごいなあと思う。ちょっと怖いくらい。どんな頭をしているんだか。

結構ボリュウムはあるけれど、秋の夜長にがっつり読んでみるのもいいかも。
早川書房発行(確か単行本もあったはず)

by lilacyu723 | 2008-10-20 10:53 | film&books  

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